皆さんこんにちは!
宗教法人圓覚寺の更新担当の中西です。
~一年の終わりに心を整える“除夜の鐘”~
12月31日。
一年最後の日です。
大掃除。
年越しの準備。
家族との食事。
それぞれの家庭で年末を過ごされることと思います。
そして、お寺の年越しといえば「除夜の鐘」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
圓覚寺でも12月31日の年中行事として除夜の鐘が案内されており、108回撞く理由については、人の煩悩の数に由来するという説などが紹介されています。
今回は除夜の鐘をきっかけに、「一年を終える」ということについて考えてみたいと思います。
目次
年末になると大掃除をします。
窓を拭く。
いらないものを片付ける。
普段掃除できない場所をきれいにする。
もちろん、新しい年を気持ちよく迎えるためです。
しかし、きれいにしたいものは家だけではないのかもしれません。
一年間で心にたまったもの。
後悔。
怒り。
不安。
そうした気持ちも少し整理して、新しい一年へ向かう。
年末にはそんな意味も感じられます。
煩悩という言葉は、少し仏教らしく難しく聞こえます。
しかし身近に考えると、
もっと欲しい。
人と比べてしまう。
腹が立つ。
自分だけ損をしたくない。
誰にでもある気持ちです。
それ自体を、
持ってはいけない。
と責める必要はありません。
大切なのは、
自分にもこんな気持ちがある。
と気づくことではないでしょうか。
年末になると一年を振り返ります。
今年立てた目標を達成できなかった。
もっと頑張れたはず。
反省ばかりが浮かぶこともあります。
しかし一年間には、できなかったことだけではなく、
毎日仕事へ行った。
家族を支えた。
大変な時期を乗り越えた。
新しいことを始めた。
さまざまなことがあったはずです。
一年を振り返るときは、自分を責めるだけではなく、
よくここまで来たな。
と自分自身を認める時間があってもよいのではないでしょうか。
一年間を一人だけの力で過ごした人はいないと思います。
家族。
友人。
職場の人。
地域の人。
直接会っていなくても、多くの人との関わりの中で生活しています。
年末は、
誰に助けてもらっただろう。
誰に支えてもらっただろう。
思い返す良い機会です。
伝えられる人には、
ありがとう。
と伝える。
もう会うことのできない人には、静かに手を合わせる。
感謝を持って一年を終えることで、新しい年の迎え方も少し変わるかもしれません。
除夜の鐘の音には、不思議な落ち着きがあります。
大きく響き、少しずつ音が小さくなっていく。
その音を聞きながら、
今年こんなことがあったな。
と思い出す方もいるでしょう。
良かったこと。
苦しかったこと。
忘れたいこと。
すべてをなかったことにはできません。
しかし、
今年の出来事として受け止め、次へ進む。
そんな区切りをつけることはできます。
年が変わるという節目には、人の心を切り替える力があります。
年末年始は、普段離れて暮らす家族が集まる機会でもあります。
久しぶりに顔を見る。
一緒に食事をする。
昔の話をする。
その中で、ご先祖様や亡くなった家族の話が出ることもあります。
「昔はこんなお正月だった」
「おじいちゃんはこうだった」
何気ない会話が家族の記憶を次の世代へつないでいきます。
年越しは、新しい一年を迎えるだけではなく、家族の過去と未来がつながる時間でもあるのかもしれません。
新年になると、
今年こそこれをする。
目標を立てる方も多いと思います。
もちろん、大きな目標を持つことは素晴らしいことです。
しかし、
家族を大切にする。
健康に気をつける。
感謝を言葉にする。
一日一日を丁寧に過ごす。
そんな小さな目標も十分です。
一年は365日の積み重ねです。
毎日の小さな行動が、振り返ったときに一年になります。
お寺にはさまざまな節目があります。
法要。
お彼岸。
お盆。
そして年末年始。
節目があることで、私たちは日々の流れを一度止めることができます。
ずっと走り続けるのではなく、
ここで一度振り返ろう。
そしてまた始めよう。
そう思える時間です。
長い歴史の中で年中行事が受け継がれてきた理由の一つにも、こうした「心の区切り」があるのではないでしょうか。
一年間、良いことばかりだった方はいないと思います。
楽しかった日。
大変だった日。
悩んだ日。
笑った日。
いろいろな日を積み重ねて、一年の終わりを迎えます。
除夜の鐘を一つのきっかけに、
一年を振り返る。
支えてくれた人へ感謝する。
亡くなった方やご先祖様へ手を合わせる。
そして新しい年へ進む。
そんな穏やかな年越しを過ごしていただければと思います。
圓覚寺も、長く受け継がれてきた祈りの場として、これからも地域の皆様とともに一つひとつの節目を大切にしてまいります。
皆様が心穏やかに一年を締めくくり、新しい年を迎えられますように。✨